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スマイルハートを全世界に!

きっかけは“スマイルハート”

休日ともなると、駅前など人の集まるような場所では有名な団体から無名な多数の団体が募金活動を行っている。また、昨今はどのコンビニでもレジの脇に募金箱が設置されている。思わず手持ちの小銭やつり銭を入れそうになるが、猜疑心の強い私は、たとえ小銭であっても、そのお金がどこで、どんな風に使われるのか疑いの目で見てしまう。また、実際にボランティア活動をしてみたい、ほんの少しでも誰かの役に立ちたいという気持ちになることがあるが、なかなかその思いを持続出来ず、そのうち日々の生活や仕事に追われ、自分のことで精一杯になり、なかなかその思いを持続させることは難しい。私も含め大抵の人は、小銭を箱に入れることで満足…というか納得し、実際に自分がボランティア活動に関わることは少ないだろう。

だが、今回お話を伺った株式会社フカイの代表取締役竹内和博氏は自身の思いを曲げることなく強く思い続けた結果、自身が経営する会社の活動の一環として社会貢献事業に携わっている。この活動を始めたいと思ったのは、自身が社長に就任するまでは無かった、経営理念を作ったことがきっかけだそうだ。

社長就任後の2000年1月1日に作られた経営理念は、“スマイル、ハートを通し人々の元気と笑顔を創造する。スマイル、ハートとは笑顔で真心を込めた対応をすることである。”株式会社フカイのメイン事業は医薬品配置販売事業(置き薬)だ。薬を扱う仕事は他にも沢山あるが、ほとんどは客が足を運ぶことにより、薬を購入出来るシステムだ。だが、置き薬の場合は企業側が定期的に設置者を訪問してくれる。竹内氏は、ただ単に薬を届けるだけでなく、顧客を訪問した際に相手に元気を与えたり、商品だけでなくハートで繋がりを持ちたいと考えた。そのためにはまず自分をはじめ社員全員がスマイルハートでなくてはならないし、互いに支えあえるような企業でなくてはならないと感じ、実践していった。

次に思ったことが、その『スマイルハート』をどれだけ沢山世界中に届けるだろうかということだった。
そしていつしかその思いは、自身が営む事業を通して、困っている人のために何かしたいという強い気持ちに発展していった。
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願い続けた結果〜ネパール

竹内氏は言う。「やりたいと思い続けていたら、自然と情報が入ってきた。」

現在は現地に直接薬とスマイルハートを届けている竹内氏だが、ボランティア活動に携わりたいと思った当初は、大抵の人が直面するように、何をどうしたらよいのか、全く分からなかったそうだ。

だが、そういう活動をしたいことを、いろいろな場所、場面で話していたら、自身が所属する地元青年会議所の先輩が、ボランティア活動をしている知人を紹介してくれ、思いが実現するチャンスへと結びついた。

ちょうどそのグループはネパールで診療所を建てたということで、現地を訪れる予定があることを知り、同行させてもらうことになったそうだ。その当時の社員全員がこの活動に賛同し、みんなでネパールに行きたいと言ってくれたそうだが、まだこの活動の現状を把握できていないような状況だったので、株式会社フカイからは竹内氏ひとりの参加となった。それでも何か少しでも役に立ちたいという思いを持つ社員達は、寄付する薬一つ一つに英語で製品名や内容を書いたテープを張った。

また、現地に旅立つにあたり、周りの友人や先輩や仕事関係の方々に声を掛けたところ、竹内氏と同じような思いを持つ人が多く、たくさんの寄付が集まり、みんなの思いを背負い、2001年6月、竹内社長はネパールへと旅立つこととなった。

その当時のネパールは情勢が悪く、外国人が医薬品を持ち、山奥へと向かうことは山賊に襲われる可能性が高く非常に危険だったため、警察の護衛付きの現地入りとなった。首都カトマンズから、道なき道を7時間。医薬品や風船、そしてスマイルハートを無事送り届けることが出来た。引き続き、ネパールへの支援活動を続けていこうと、念願の活動を始めて2年目を迎えた。だが、ネパールの情勢は更に悪化し、支援活動を行えるような状況ではなくなった。そこで、現地にいる日本人スタッフを頼りに医薬品を送った。だが、居ると期待していたスタッフは既に日本に帰国していたため、他の現地人スタッフに荷物を託したが、残念なことに送った荷物の半分程度しかそのスタッフのもとに届かず、更にその荷物の行方についても、診療所に届いているか否かも確認できないまま2年目の活動は終わってしまった。
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再び活動へ〜カンボジア

“ただ、荷物を送るだけでは、募金箱にお金を入れているのと同じではないか?本来の目的は医薬品だけでなくスマイルハートを届けることではなかったのか?そんな疑問を抱くようになり、また振出し状態に戻って自問自答を繰り返しているうちに月日だけが過ぎていった。

そんな日々が過ぎていったある日、再びチャンスが巡ってきた。それは、友人を介して、ワタミ株式会社代表取締役社長渡邉美樹氏と接点を持てたことだ。渡邉氏はNPO法人 スクール・エイド・ジャパン(以下SAJ)の理事長、またワタミ株式会社経団連1%クラブの会員で、積極的に社会貢献事業に取り組む企業のトップである。

渡邉氏は、以前から竹内氏が尊敬する起業家のひとりであった。普段から、渡邉氏の本は何度も読み返すほどで、もちろんSAJや経団連1%クラブのことは知っていたそうだ。常日頃から尊敬する人にコンタクトが取れるかもしれないということで、自分の思いを手紙に認め、友人に託した。手紙を受け取った渡邉氏はその場で封を切り、読み、そして、その場でOKを出してくれたそうだ。手紙の内容は、勿論、SAJが建てたカンボジアの小学校に医薬品を直接届けたいというものだ。

今回も願いが叶い、2006年5月、今回は社員1名と共にカンボジアへと旅立った。

今回は日本でもおなじみの置き薬のセットを50校へ寄付した。ほとんどの子供が薬を服用したことがない。現地にて、咳き込んでいる子供が数名いたのを見て、咳止めのテープを胸に貼ってあげたそうだ。ただし薬慣れしていないため、半分に切って張ってあげたそうだが、効果はてきめんで、見る見るうちに咳は止まったそうだ。また、ある子供は1ヶ月前に蛇にかまれたのだが何も治療をしていないため、かまれたところが膿んでいる状態だったそうだ。

ちょっとの治療で咳が止まったくらいだから、噛まれてすぐ消毒して薬を付ければすぐに治ったのになぁ…と、医薬品そして支援活動の重要性を改めて認識したそうだ。
株式会社フカイ