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自然にやさしく強くて軽いダンボール家具

子どもにぴったり、環境にやさしい
究極のリサイクル家具

 コクヨの「あそんですく」をご存知だろうか。子供用の机と椅子がセットになって、わずか3,500円の超お値打ち商品。それもそのはず、なんとダンボール製なのだ。

 未就学児童の家具は、2〜3年しか使わない。小学校に入れば、机も椅子も新しく用意する。だから「あそんですく」のような安価な家具は親の身からすると大変に助かる。机の重量は約3.4kgなので、子どもにも扱いやすい。組み立て式で、分解して専用ケースにひとまとめに収納できるので、帰省の際に実家へ運ぶこともできる。ダンボール製だからいたずら書きもし放題、小さな子どもにはぴったりだ。

 ダンボールはリサイクル率100%。廃棄しても土に還る。燃やしてもダイオキシンなどの有害物質が出ない。エコロジーの観点からも有益な素材なのだ。

 梱包材の城東紙器では、ダンボールや牛乳パックの再生紙“ミルダン”の新しい活用方法を見つけるため、「だんぼーるパパ」事業部を立ち上げている。同事業部では法人向けにダンボール製の什器やポップ用の動物・昆虫のフィギアなどを開発、販売している。また05年グッドデザイン賞を受賞した「CD・DVD FILE」はダンボール製のディスクケースで、郵送も簡単、廃棄時に分別の必要もなく、環境に配慮したダンボール商品として企業の販促グッズなどに利用されている。

 ダンボール家具のダンディドンがこだわるのも環境性だ。ダンボールは<木箱1箱から段ボール箱が13箱程できる>(同社HP)といわれており、さらに<リサイクル性においてこれに変わるものは当面無いだろうと言われているくらい優れている>そうである。ダンボール家具は釘や金具を使わないので、分別の必要もなく、そのままリサイクルできる。
子どもにぴったり、環境にやさしい 究極のリサイクル家具
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出発点はアートだった ドイツで生まれたダンボール家具

出発点はアートだった
ドイツで生まれたダンボール家具

 ダンボール家具はドイツの建築家、フランク・オーエン・ゲーリーが1970年にデザインした「イージー・エッジズ」シリーズから始まった。ダンボール家具は最近のブームだと思っていたが、意外と歴史があるのだ。

 1960年代のプラスチック登場に先駆け、当時からボール紙を使った安価な家具を試作する作家はいたらしい。しかし強度面や耐久性はプラスチックに及ばず、商品化されたのは72年の「イージー・エッジズ」が初めて。フランク氏は建築事務所の外に捨てられていた模型用の段ボールを見てひらめいたそうで、ダンボール家具はそもそもの最初からリサイクルが重要視されていた。

 現在、氏の「イージー・エッジズ」はヴィトラ社が再販しているが、価格は非常に高い。代表作「Red Beaver」を国内の正規代理店で購入すると、38万2,000円である。ダンボールなのに40万円もするのだ。

 そもそもフランク氏は誰でも使える高品質な家具を作るため、ダンボール(向こうではカードボードと呼ぶそうだ)を素材に選んだそうなのだが、結果は作家性が前面に出た高級家具になってしまった。
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阪神淡路大震災から始まった
Tamagawa Factoryを探訪

 Tamagawa Factoryは、恵比寿三越やカフェにダンボール製の什器を納品する、オシャレな家具デザイン会社だ。その名の通り、多摩川沿いにある社屋に伺うと、打ち合わせ用のテーブルも椅子もペンダントライトもすべてがダンボール。ダンボールというと安っぽいイメージを持つが、ダンボールの断面の模様を生かしたモダンなデザインは、なかなかに渋い。

「阪神淡路大震災の時、避難生活でダンボール家具を使っていると聞いて、そこから始めました」

 Tamagawa Factoryの藤田道代さんは、当時、経理関係の仕事をしており、デザインについてまったくの素人。そんな藤田さんが手仕事が好きで始めたダンボール家具作りだが、10年目を迎え、現在、デザイナー4人が協力する形で仕事を進めている。元々の始まりだった災害時の家具についても、

 「災害用の簡易間仕切『ダンボルーム』を作りました。新潟の震災の時にも使っていただきましたし、二子玉川小学校では4年前から親子の防災訓練に利用されています」

 Tamagawa Factoryの家具や雑貨は、ダンボールといってもそう安いわけではない。ペンダントライトは1万2,600円(税込)、W字型のモダンなテーブル兼シェルフは5万2,500円である。

 「私たちが使っている強化ダンボールは、普通のダンボールよりも価格が高く、加工についても普通のダンボールは型で抜けますが、強化ダンボールはサンプルカッターという専用の機械で一つ一つ切り抜かなければなりません。大量に作ったから安くなる、というわけではありません」
阪神淡路大震災から始まった Tamagawa Factoryを探訪