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特上キャビア丼!国産キャビアは美味絶品

キャビアは岩手に限る?
キャビアも国産の時代

 仕事で煮詰まっていた嫁が突然に叫んだ。「ああ、キャビアが食べたい!」 ……お前はどこのお姫様だ。お姫様はそんなに太っていないぞ。というか、キミ、食べたいと叫ぶほどキャビアを食べたことがあるのか? ないのか。そうか。たくましい想像力だな。

 最近、日本でもチョウザメの養殖が始まったそうで、岩手県の?サンロックではチョウザメを養殖、キャビアを販売している。つまり国産キャビアだ。

 チョウザメ自体、おいしい魚なのだそうで、魚だけの養殖は行われてきたが、キャビアまで採るところはごく限られている。キャビアが採取可能なサイズまでチョウザメが成長するには7〜8年もかかる上、採取した魚卵の保存が難しいからだ。

 現在、国産キャビアを扱っているのは、同社と精密機械メーカーながら試験的に養殖を行っているフジキンぐらいではないか。フジキンは業務用に販売しており、一般人が国産キャビアを買おうとすると、今はサンロックからしか買えない(もし他にもあったら失礼。自分は発見できなかった)。

 国産キャビアは並みではない。何が並みじゃないかといえば、塩分濃度が並みじゃない。キャビアはチョウザメの卵の塩漬けだ。輸入のキャビアの塩分濃度は7〜10%だが、国産の場合、3〜5%と約半分。実はロシアなどキャビアの原産国では、この低い塩分濃度のキャビアを食べている。塩分が少なければ卵本来の味に近い。だからおいしい。しかし代わりに足が早く、冷蔵でも1〜2週間しかもたない。
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これが真のキャビアの姿か!低塩キャビアの色と艶

これが真のキャビアの姿か!
低塩キャビアの色と艶

 低塩分のキャビアは日持ちしないために国外へ出ない。だから現地で食べるしかなかった。国産キャビアは、自分の家で低塩キャビアを食べる贅沢を可能にしたのだ(日本初キャビア作りの苦労はサンロックの社員による「チョウザメ課長のキャビアの鉄人」を。たかが魚卵の塩漬けと侮るなかれ、プロジェクトXなドラマがそこにはある)。

 嫁は冷蔵庫を開けてボーっと中を覗き込み、キャビア食べたい、とまだ呟いている。そんなに食べたいのか。仕方がない。どうせなら、とサンロックで国産キャビアを取り寄せた。オンラインでは注文を受け付けていなかったので、電話をしてから注文書をファクスを送る。キャビアには30g(税込4,400円)と50g(税込7,350円)があり、送料+代引き手数料は1,260円(東京まで)。30gを購入する。

 ついでに、食べ比べてみようとロシア産のキャビアも取り寄せる。1オンス=約28gで税込5,145円+送料700円。量はほぼ一緒だが、国産の方が若干安い。

 1週間ほどで届いた国産キャビアは冷凍状態。解凍後、わずか1週間しかもたないそうだ。賞味期限が半年のロシア産とはまるで違う。

 蓋を開けて見比べた。(こんなに違うのか) 別物ではないか。国産がむっちりキラキラとプクプクにパンパンなのに対して、ロシア産はシオシオのパー、背筋が曲がっている。臆病だ。明らかに国産の方が粒が大きくうまそうなのだ。

なるほどねえ。今までのキャビアはキャビアじゃないのかも。僕たちはだまされていたのか。……ところでキャビアってどうやって食べるんだ?
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キャビアはブリニに載せて
ブリニをつくる

 いろいろ調べたところ、ロシアではブリニというものに載せて食べるらしい。何だ、ブリニって? 作り方をみる。そば粉に牛乳、卵、ようはパンケーキだろう。大きさは5センチ程度だからミニミニサイズのそば粉パンケーキだ。普通のパンケーキとは、イースト菌で発酵させる点が違う。

 最近、ウー・ウェンさんの「北京小麦粉料理」を買い、これからは粉物だぜ、スカパーでフーディーズTVのウー・ウェンさんのデイリークッキングも録画したぜ、「北京のお母さんは日本のお母さんがお米を研ぐように小麦粉をこねます」のセリフにしびれたぜ。とはいえ本は買ったものの、作ったのは麺棒もいらなきゃ台もいらない、超簡単なシャンピンだけだ。そんな我々にイースト菌である。ハードルが高すぎないか?

 イースト菌にお湯を入れるとダマになった。さらに混ぜるとムッチンムチンに固まった。これでいいのか? そば粉に混ぜた。問題は発酵だ。30度で30分ってどうやるんだよ? 仕方ないので、風呂桶にお湯を張り、風呂椅子の上に乗せてみる。1時間たっても、発酵のハもありゃしない。どうすりゃいいんだ。

 「レンジでできるみたいよ」嫁が電子レンジの簡単マニュアルを引っ張り出してきた。そういうことは早く見つけてくれ。機械を使えば発酵も簡単、1時間でそれらしきゲル状の液体ができた。焼いてみた。

「酸っぱい?」 酸っぱいな。そば粉って酸っぱいのか? それとも発酵させたからか? 正しいブリニは酸っぱいの、酸っぱくないの? わからないまま、十数枚焼く。

キャビアはブリニに載せてブリニをつくる