日刊 勝ち組スポーツ・勝ちスポ!
江ノ島デートスポット

髪の毛から醤油?! つくってみた

4時間後、ほぼ溶けた髪の毛フィルターで漉すと泥状の髪の毛が残った

煮て煮て24時間
髪の毛、ついに液体となる

 反省した。直火にかけるからいけなかった。湯煎にした。湯煎なら爆発するほどの沸騰はない。最初からそうしておけば、ご近所を毒ガスの危機に晒さずに済んだのだ。

 グツグツと髪の毛を煮る。ビーカーの中でぐるぐる回る髪の毛だったが、6時間後、溶液は薄く紫色に染まり、髪の毛が溶け出しているようである。髪の毛の基本色は紫なのか。ならば醤油ができるのもわかる。寿司屋では醤油を「むらさき」と呼ぶではないか。

 12時間後、さらに青く、青インクのようだ。そして24時間。煮るだけ煮て液体は蒸発、100CCも残っていない。墨汁よりも真っ黒だ。コーヒーフィルターで漉すと髪の毛は泥状になっていた。フィルターには髪の毛の残骸がべったりと黒い泥のように残る。漉した液はかなり醤油っぽい。普通の醤油のように、薄く茶色がかっている。意外といけそうである。

 リトマス試験紙で具合を見ながら苛性ソーダ溶液を髪の毛入り塩酸に加えて中和、さらに醤油っぽくなるまで煮た。どうやら出来上がったようだった。
江ノ島デートスポット

できあがった茶色の液体
髪の毛醤油の真相

 色は醤油というよりも漢方薬の飲み薬のようだ。くすんだ茶色である。結晶化した塩の粒が底に沈んでいる。あまりおいしそうではない。ちょっとなめてみた。

「お?」 これは? 「醤油?」 何ということだ。これは醤油ではないか。
 全体に風味には欠ける。塩っぽい。匂いは髪の毛の焦げた匂いあるいは海草のような磯っぽい匂いにも感じる。だが醤油だ。驚くほどに醤油なのだ。

 せっかくなので寿司に使ってみた。中トロに髪の毛醤油をつけてみる。おそるおそる口に運ぶ。(むむ、イケるじゃないか) 気にならない。いやむしろうまい。髪の毛醤油は塩っぽいし、ホントに安い味だが、じゃあ何だと聞かれれば醤油だ。できるのだ、髪の毛から醤油が。

 奇跡だ。 よく見つけたな、こんなの。ものすごくシンプルだが、それだけに見つけるのは大変だったろうと思う。髪の毛を溶かして醤油にしてしまう。腹が減ると人間、とんでもないことを思いつくものだ。

 髪の毛を煮ている間、ベランダには物干し竿がかかったままだった。さびない、が謳い文句のステンレス製である。今朝見たらその物干し竿に茶色の点々がベッタリと付いていた。ぬぐってみたら錆だった。(恐るべし、塩素ガス) 
 塩酸を煮ている間に発生した塩素ガスはステンレスすら強烈に酸化し、さびさせてしまったのだ。とても醤油の原料とは思えない。何とも凄まじい髪の毛醤油である。
完成した髪の毛醤油。味をみた嫁は「うーん、中国醤油の味がする」と危険なことを言ったのだ