日刊 勝ち組スポーツ・勝ちスポ!
浅草を散歩するならさんぽす

午前0時発。眠らぬ都市・東京を歩く

午前0時の東京を彷徨う人々の様子は
20年前とはすっかり変わってしまった

 午前0時の街を歩く。久しぶりの夜の空気に身を震わせながら、数年前とは確実に変わっているネオンライトの彩りや、様々な人々の流れを目で追いかけている。

 ここ数年、眠らぬ街・東京の姿が急激に変わっていったような気がする。バブル景気に人々が浮かれきっていた80年代には、週末の東京でさえもディスコ帰りの若い男女や、泥酔し終電を逃したサラリーマンが、深夜営業の喫茶店やオレンジの看板が眩しい「吉野家」といった、わずかに数えるほどのスポットでしか始発を待つことができなかったような気がする。

 さらに言えば、平日の盛り場を彷徨う人々といえば、多少の偏見はあるかもしれないが、根っからの遊び人か、深夜の飲食店関係者といった、ごく少数の限られた類の人たちだけだったような気がしたものだ。

 しかし、今は違う。こんな平日の、真夜中の0時だというのに、まるで、ゴールデンタイムかと錯覚するほどに、ごく普通の人々が、ごく普通に歩きながら談笑しているようにも見えるのだ。
24時間型社会の歴史
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マクドナルド店内の親子連れの姿を眺め
ながら日本の子供の就寝事情を考える

 まさか、マクドナルドが24時間営業になるなんて、当時大学生だった私に想像すらできなかった。こんな真夜中にハンバーガーを食し、一杯のコーヒーで夜明けを待つことができるなんて、思いもよらなかった。昨年の夏あたりから拡大を見せ始めたマクドナルドの24時間営業。店内には子供連れの姿もあった。

 最近の小学生の就寝時間が遅くなっているとの話をよく耳にする。統計によれば6年生ともなると、23時から0時の間に、ようやく寝りにつくという子供が、なんと4割も占めるとのこと。諸外国のデータと比べてみても、日本の子ども達の睡眠時間は明らかに少ない。

 主な原因としては、「テレビ、テレビゲームなど」「部活、塾、習いごとなどで忙しい」「父親の帰宅時間など、保護者の生活パターンの影響」の3つ。今更言うまでもなく、大人にとっても当然のことであるが、特に成長期の子供たちにとって睡眠は脳の発達に欠かせない重要な要素。慢性的な睡眠不足の子供には、学習困難や行動異常、肥満や事故やけがの増加がみられ、学校現場でも、睡眠不足による集中力の低下、創造性の減少、記憶力の減退、さらには免疫力の減退で病気にかかりやすいなどの現象が認められているという。

 上の3つの原因を見ても、時代に翻弄された両親の放任やエゴによるものと考えられなくもない。そう、子供には、罪はない…そんなことを考えながら、深いため息をついた筆者は、静かにマクドナルドを後にした。ところで、俺はいつも何時ごろに眠っているのだろうか?
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日本の「24時間型社会」への移行の歴史
それは産業構造の変化がもたらしたもの

 1987年10月から民放テレビの24時間放送が開始されたことにより、日本は「24時間型社会」へと化していったとも言われている。コンビニ、レストラン、または、そこに物品を納める運送業、ガソリンスタンド…。そんな風に裾野が広がり続けていったのは80年代後半あたり。

 90年代に入り、バブルが弾けた後の日本は産業構造ががらりと変化し、サービス業へと多くの人材が流れ込んでいった。過当なサービス合戦による営業時間の拡大、24時間営業のコンビニの成功例などによって、スーパー、ディスカウントショップなども相次いで深夜営業を開始。勤務時間が延びたことによって、アフターワークのプライベートタイムが真夜中にずれ込み、また、それらの人々をターゲットとした、美容院、花屋、薬局、本屋などのサービス業が深夜営業を始めるという連鎖。

 また、爆発的なインターネットの普及により、いつ、どんなときでも必要な情報や商品が手に入るという状況が生まれ、ネットショップへの対抗手段としての、店舗の24時間化に拍車がかかっていったのだ。

 そして、子供たちはそんな時代の波に巻き込まれてしまった両親の影響によって睡眠時間を削られていったのだ。
24時間型社会の歴史