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黒いトマトから究極のトマトまで〜フルーツトマトの世界

料理人が見出したトマトの最終兵器日本一の「狼桃」

料理人が見出したトマトの最終アイテム
日本一の「狼桃」

 あまたあるトマトの中でキングオブトマト、究極のトマトは果たしてあるのか?

 銀座ワシントンホテルのレストラン「ボンサルーテ」では春の季節メニューとして「幻のトマトで織り成す 究極のトマト尽くしコース」(ディナーのみ5,800円・5月31日で終了)を提供している。

 アミューズはトマトとオリーブで合え、自然塩で仕上げたごくシンプルなもの、メインの魚料理にもトマトをあしらい、締めのデザートはトマトのシャーベット。名前どおりのトマト尽くし、並みのトマトではコースがもたない。それを可能にしたのが高知県の「狼桃」、産直にこだわり、全国の農家を巡って食材を探してきたシェフをして日本一と呼ぶ究極のトマトである。

 品種はファースト種、桃太郎が席巻する前の昔の品種だ。作り方の基本はフルーツトマトと同じ、肥料をやらず水をやらない。
 しかし狼桃の場合、その度合いがハンパじゃない。苗を植える時、土はドリルで穴を開けるほど乾き切っている。枯れないギリギリのところで水を調節する。

 フルーツトマトの場合、水をあげない証拠として葉がしおれているトマトの写真がよく使われるが、狼桃の場合、葉が枯れてしまっている。トマトにとってはただの虐めだ。空気中の水分を取り込もうと実には産毛が生え、皮は悲鳴を上げているようにねじれ縮む。握りこぶしのような異様な姿、それがおいしさの秘密だ。

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実が厚い、皮までうまい、
これが究極のトマト

 味はまったく違う。
 トマトの味の常識とはかけ離れたトマトだった。実の密度がはるかに高い。梨のような歯ごたえだ。食べると舌に障る皮が、なめらかに絹のように柔らかくおいしい。
 お菓子のように甘く、グレープフルーツのような酸味がある。凡百のフルーツトマトとははっきりステージが違うのだ。

 このトマトで作ったシャーベットは絶品である。トマトなのだが、シャーベット。凝縮したトマトの甘みと酸味に感動した。
 食べた誰もが驚くというが、これで驚かない方がおかしい。トマトジュースのシャーベットではなく、トマトのシャーベットとしか呼びようがない。

 狼桃は少量だが通販でも買うことができる。孤高の味はけして安くない。ふざけるなと思う人が多いのだろう、ホームページに値段は載っていない。一応書いておくと1箱3000円以上だ。
 だがこのトマトの味は他にはないし、難しいつくり方らしく、作っているのは高知県の1軒だけだ。

 食の贅沢は最後は素材に行き着く。生食はその最高の食べ方だ。狼桃の丸かじり、一度でも経験したらもう戻れない。普通のトマトに文句しか出ない自分に気がつくだろう。
 トマトに究極はあるのだ。
実が厚い、皮までうまい、これが究極のトマト