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リビングルームのソファー |
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今の私にとって、ソファーは、贅沢なものではなく、手の届かない夢の家具というわけではありません。ただ、その家具にはノスタルジックな思いがからみつき、もうとおに亡くなった祖父の姿が重なります。できるものなら、近くに置いてみたい。
我が家は狭く、すべての部屋が畳敷きで、洋風のものは似合いません。そこで、実家の母にソファーを置く気がないかと尋ねてみたのです。すると、驚く返事が返ってきました。
「なにを言うてんの?もうすでに置いてあるやんか」
びっくりして、いったいどこにあるのかと聞いてみたら、なんといつもくつろいでいた、ダイニングキッチンにあったんです。あまりにも何気なく置かれていたので、キッチンで落ち着くことが多い私は、まったく気づきませんでした。壁にくっつけて設置された黒い革のソファーは、クッションがよくて心地よいのだけど、いわゆる「ソファー」という言葉から想起させる、大仰でよそ行きの雰囲気はありません。
威厳や近寄りがたさが消えた代わりに、その機能性は増しました。祖父の家にあったものは、重くて移動させるのが大変でしたが、実家にあるソファーは大きさのわりには軽く、掃除の際、移動させるのが容易です。また、柔らかさが増した上に、耐水性があるので、汚れたら拭き取ることができます。
その昔、汚さないようにと細心の気を配られていたソファーが、今では、子供のかくれんぼの舞台となっているのを見ると、その凋落ぶりに少しがっかりしたりします。しかし、それだけ、私たちの日常に溶け込んできているということでしょう。 あなたの家にも、ソファーを一台、いかがですか? |
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