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色と香りを楽しむフレーバーソルト

古い?新しい?フレーバー・ソルト

 フレーバー・ソルトなるものが話題らしい。
 フレーバーとは「香り」、ソルトとは「塩」。つまり、香りのある塩という意味だろう。かといって、ムスク・フレーバーの塩だとか、アンバー・フレーバーの香りでは、食指が動かない。

 しかし、食物由来のもの、たとえば、大葉フレーバーの塩ならどうだろう。いかにもおいしそうだ。シンプルなペペロンチーノ・パスタに振りかけたら、食欲をそそられるんじゃなかろうか。

 しかし、「今話題だ」と言われても、なんだかピンと来ない。なぜなら、古くから日本にも「フレーバー・ソルト」は、存在したからだ。

 「そんなものあったっけ?」とおっしゃる方は、近くの天ぷら専門店に出向いてもらいたい。天つゆと一緒に、山椒塩や抹茶塩などが出てくるはずだ。フレーバー・ソルトは天ぷらにベストマッチなのである。

 さて、それでは、オリジナルのフレーバー・ソルトに挑戦してみたい。材料は香りのあるもので、できれば色合いの綺麗なものがよい。

 冷蔵庫の中を覗いてみると、トマト・小松菜・ゆずの皮・りんごなどが見つかった。ついでにふと冷蔵庫サイドのポケットを見ると、青汁粉末が入っている。抹茶塩のイメージで、青汁塩ができないだろうか、と、試してみることにした。材料がそろえば、いざ、手作り開始だ。
フレーバー・ソルト
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オレンジ

赤系統のフレーバー・ソルト

 食欲を増進させる色はオレンジなのだそうだ。
 反対に、食欲を減退させるのは、ブルー。青色の「色眼鏡」をかけることで、食欲を抑える「ブルー・ダイエット」というものもあるらしい。たしかに、青いフィルターを通して見た食べ物は、とてもまずそうだ。

 ということは、黄色と赤色の混じったりんごの皮や、オレンジ色の乾燥トマトを塩と混ぜれば、ぐ〜とおなかがすきそうなフレーバーソルトができあがるのではなかろうか。

 水分が多いものを使用するときは、適度に乾かす必要がある。トマトは種をとって、電子レンジで水分を飛ばし、りんごの皮は天日で半日乾かした。

 分量は、だいたい、フレーバー1:塩3の割合でよいらししい。

 乾かしたトマトの重さを計った後、すりこぎですりつぶして行く。十分乾かしたつもりなのだが、かなり水分が出る。しかし、質量3倍の塩を投入すると、さらさらとしてきた。
 塩が水分を吸い取っているのだ。できあがったものは、オレンジというより桃色で、いかにもおいしそう。

 次はリンゴの皮だが、これがかなり苦戦。皮が固いのだ。力を籠めてすりこぎを使っているつもりなのに、全然細かくなってくれない。
 仕方なく、包丁である程度みじん切りにして、再度すり鉢へ。今度はかなり快調。少し荒めだが、こなごなになったりんごの皮に塩を混ぜると、ほんのりピンク色になって、可愛らしい。

 なにより、リンゴの甘酸っぱい香りが塩と相まって、食欲をそそる。紅茶・バター・ジャム。リンゴの香りは、たくさんのものをおいしくするらしい。
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黄色・グリーンのフレーバー・ソルト

 和風のフレーバー・ソルトといえば、">抹茶塩も、山椒塩も、大葉塩も、すべてグリーンだ。
 ただ食欲をそそるだけの色はオレンジかもしれないが、緑という色は、もしかしたら辛味を引き立ててくれる色合いなのかもしれない。ということで、次は小松菜で試してみた。

 洗った小松菜をすり鉢に入れる。……なんだかデジャビュを感じてしまう。すりゴマに小松菜のおひたしを和えたものは、主人の大好物なので、この光景は日常的なものなのだ。

 思わずそのまま食べてしまいそうになったが、目的を思い出して、すりこぎですりつぶす。青菜に塩というと、しんなりして元気がなくなる様を表す言葉だが、この場合、塩と小松菜の緑が交ると、イキイキとしてくるから不思議だ。しかし、少し水分が多いようなので、できあがったものを、短時間だけ天日で乾かすことにした。

 次はゆずの皮。薄く削いだ皮を、天日でまる一日干したものだ。りんごの皮が大変だったので、手でかなり細かくしてからすり鉢に入れた。
 しかし、まだ十分に水分が残っていたからだろうか、思いの他、たやすくつぶれて行く。塩を入れてなおすり混ぜると、さらになめらかになった。

 黄色という色は不思議だ。「暖色」といわれるように、暖かそうな色目なのに、夏場でも、暑苦しく感じない。それどころか、黄色の飲み物は、いかにものどの渇きを潤してくれそうに見える。ゆずのフレーバー・ソルトは、飢えと乾きのどちらも癒してくれそうな、でき映えだった。
抹茶塩