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抗生物質が効かない!?

抗生物質ってなに?

 何かと服用する機会の多い抗生物質。あらためてどんなものか説明するとなると悩んでしまう。
 正直、医者や薬剤師でもない限り知らなくて当たり前なのだが、そう言っていられない現状が出てきたのである。薬による副作用が目立ってきたのだ。

 私たちは今後、どのようにつきあっていくか考えなければいけないのである。そこで、まずは相手を知ることからはじめてみよう。

 世界初の抗生物質の名は「ペニシリン」。1929年、イギリスの細菌学者フレミングによって作られた。
 彼はたくさんの細菌をシャーレと呼ばれる容器で培養していたが、整理されず山積みに置かれていたため、中にはうっかり蓋がずれているのに気づかずにカビ(ブドウ球菌)が混入してしまったものがあった。

 それをよく観察してみると、細菌がカビの周りだけきれいに無くなっている。フレミングはこれをみて、カビには殺菌作用があることを発見し、細菌による感染症治療薬を開発した。それがペニシリンである。

 そうして後に、微生物が作り出した物質によって、感染症を引き起こす原因となっている菌の増殖を抑える、あるいは殺すことで症状の改善を促すものを総称して「抗生物質」と呼ぶようになったのである。
抗生物質
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抗生物質

色々な論争のある抗生物質。結局のところいいの悪いの?

 結核やペストといった感染症が死病といわれていた頃、特効薬として産声を上げた抗生物質。
 死の恐怖から人々を解き放ったすぐれものだが、なぜか余り良いイメージを持たれることがないようだ。それには訳があった。この薬の使用方法についてトラブルが起こったのである。

 実は、ペニシリンには「特定の細菌にのみ有効であること。稀にアレルギー反応を起こすこと。」という大きな欠点が2つあった。
 これらを改善すべく研究が重ねられ、1961年、大腸菌や赤痢菌に有効な抗生物質ができた。
 ここを境に不特定多数の細菌に効く薬が多く開発されたのである。

 当然のことながら医者は好んで使用した。幅広く網をはり、その中に入った細菌を一掃することができれば、病気の原因になっている菌が何か不確定でも、とりあえずやっつけることができたからだ。
 また、ほとんどの場合、病状もよくなっていったのである。

 つらい症状をすばやく改善する薬は患者の間でも人気をあつめ、服用する必要がなくても欲しがる人が増加した。これが問題だった。
 抗生物質を乱用することで、体に変調をきたし、助かるはずの命を救えなくなくなるといった副作用が発生したのだ。
 こうしたことから、世間の間で「よく効き目があるが、こわいもの」という考えが定着してしまったのである。
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なにかとお騒がせなアレルギーと抗生物質の関係

 近年、ニュースでも話題になるアレルギー。発症のきっかけになにやら抗生物質が関わっているらしい。

 抗生物質の効き目は特定の細菌をピンポイントで攻撃するものから、現在では連射銃で乱れ打ちするかのごとく広範囲に効くタイプへ移り変わった。
 そのため、人間の腸内に生きている体に必要な細菌までもがその対象に入ってしまったのだ。

 しかも頻繁に服用することで善玉菌が減少し、免疫システムを破壊する障害が起こっている。
 これが、増えつづけるアトピーや花粉症といったアレルギー体質を作り出す原因の1つということがアメリカミシガン大学研究チームによって明らかになった。

 消化器官内の免疫細胞にはいくつかの種類があり、バランスを保つことで過剰なアレルギーを抑制している。
 よく花粉症対策でヨーグルトを毎日食べるというのがあるが、これもひとえに腸内細菌の調子を整え、免疫力をアップさせるためといえるだろう。

 ちなみに、近年、特に子どもにアレルギー体質が増えているのは、夫婦共働きで保育園に預けられることが多く、そこでカゼを移したり、移されたりを繰り返していること、また、核家族化が進み、子育ての経験者である親が近くにいないため、ちょっとした変化に驚き、何かと病院に通っていることで大人よりも薬を摂取する機会が増加していることが元凶ではないかと疑われている。
善玉菌