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えっ?ロバの下顎の骨が楽器!?
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海外で外国人と交流すると、「日本の音楽はどんな?」とか「日本の踊りを見せて」などと言われることが多い。そんな時、みなさんはどう返しているだろう?
筆者の場合、小学校で習った「さくらさくら」などの短い唱歌を歌ったり、故郷の盆踊りをちょっと再現したり…しかも、ハニカミながら…。
すると、まず10人中9人が“?ハテナ?”の顔をする。我ながらちょっと物足りない。何か一工夫してアピールしなければと思っても、ない芸は出せない。
結果、いつも思うのだ。いつか日本独自の楽器を習って、外国人のリクエストと期待にバッチリ応えてやるぞ、と。ところが、日常生活に戻ってしまうと、志は抱きつつもなかなか一歩を踏み出せないでいる。
そんな折、たまたま立ち寄った新宿にある民音音楽博物館で、なんともユニークな楽器を発見!
それはカリブ海の国、キューバの代表的な楽器のひとつ「キハーダ(Quijada)」(写真)。 ロバの下顎の骨を丸ごと使った楽器で、色は塗ってあるものの、歯もそのまま付いた状態で、どこから見ても楽器には見えない。バチもなければ吹くような孔もない。仕方なく関係者に尋ねてみてビックリ。
「これはこの顎の骨の側面を、こうして拳で叩いて鳴らすんですよ」
驚嘆とともに、実際に鳴らそうとしたのだが…拳が痛くてとてもではないが音など出ない。四苦八苦していると、更に驚くべき事実を教えられた。
「(北島三郎の)あの与作の、“カーン”はコレなんですよ。なんでもふさわしい音を出せる楽器を、かなり探しまわったそうです」
後で調べてみると、なんとあの水戸黄門の中の効果音としても有名だとか。世界には何とも不思議な楽器が存在するものなのだなぁ、と思うと同時に、それを発案した人々に深く感心しないではいられない。 そして改めて思ったのだ。「民族楽器っておもしろい!」
では、具体的にはどんなものがあるのか、筆者の独断と偏見、そして実際に海外で接した楽器からピックアップしてみた。
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