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マルティメディア絵本の世界へようこそ

「読み聞かせの時間」こそ、
子供が書物と触れ合う最初の機会である

その昔、まだ私がほんの小さな子供だった時分のこと。なかなか寝付くことのできなかった私のために、年若き母が読み聞かせてくれた数々の絵本は、当時の私にとってなによりもの楽しみのひとつであった。

私にとって、その「読み聞かせの時間」こそが、書物というものと触れ合う最初の機会であり、自分で文字を読み進めることに多少の困難があった頃に、愛情のこもった優しい読み声を耳にしていると、何か温かなものに守られながら絵本のページの向こうに広がる夢一杯の世界を、安心して旅することができたものだ。そして、私はそこで物語の面白さと奥行きの深さを実感し、想像力の翼を得ることとなったのだ。

そんな「読み聞かせ」という素晴らしい習慣も、最近ではゲームやTVにお株を奪われ、ずいぶんと隅へと追いやられてしまった感がある。共働きの家庭も増え、母親が子供と接する時間が減少していったのと平行して、物理的に読み聞かせのためにとれる時間がなくなってきているというのはもちろん、飛躍的な進化を遂げたゲームやアニメの中に広がる世界の方が、子供が想像の中で創り上げる世界より面白く刺激的なため、読書や書物に対する興味が薄らいできてしまったせいもあるのだろう。

それを時代の流れ、と呼ぶには、とても寂しすぎるのである。
「読み聞かせの時間」こそ、子供が書物と触れ合う最初の機会である
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マルティメディア絵本の登場で絵本の世界はどう変わっていくのか?

マルティメディア絵本の登場で
絵本の世界はどう変わっていくのか?

そんな読み聞かせの世界に、画期的な商品が次々と登場しているという。絵本の世界を、映像と音声で表現するDVDやゲームソフトの発売が相次いでいるというのだ。

親に代わってパソコンやゲーム機が絵本の読み聞かせをしてくれるもので、若い母親世代に馴染みのある媒体を利用しているところがミソ。子どもと一緒に、母親自体も絵本を楽しむきっかけに、という狙いもあるようだ。

もちろん、日頃からゲームやTV番組に親しんでいる子供たちには大好評で、これをきっかけに本物の絵本へ興味を移行する子供も増えているという。

また、逆にそれまでゲーム機などに興味を示さなかった子供も、マルチメディア系の絵本に触れることで、その中に見られる効果音や動画といった新たな表現法に魅入られ、さらに想像の枠を広げることにも繋がっているようだ。

多くのマルチメディア絵本を通販にて扱っている「Happiness」のホームページなどをみると、著名な絵本作家の作品も、数多くDVD化されているのがわかる。我々が子供の頃に慣れ親しんだ絵本を再び、新たなカタチで鑑賞してみるのも面白いかもしれない。

参考リンク&画像提供
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従来の絵本では表現できなかった臨場感
子供の想像力を広げる「チルビー」

2005年の発売以来、圧倒的な人気を誇っているのが「チルビー」というDVD絵本シリーズだ。国内の創作絵本をほぼそのまま映像化していて、扱う作品も第一線で活躍する作家のものばかり。DVD1巻に3話を収録してあり、1話の長さは約5分前後と手ごろなもので、気軽に楽しめるものとなっている。

特徴は、紙芝居のような静止画を中心とした画面構成。一般のアニメと違って、あくまで絵本ライクであり、柔らかな読み聞かせの音声にあわせて、ゆったりとしたスピードで画面が動いていく。画像で見せるというより、あくまで「お話」を主体にした作りになっていて、子供がしっかりと理解を深めながら鑑賞していくことができる。

さらに、従来の絵本では表現できない、登場人物の目が動いたり、風が吹くと木が揺れたりという、細かな動きが臨場感を増し、子供の想像力をさらに広げていくようだ。

現在までに発売されているのは全15巻。各巻1,000円という手ごろな値段も嬉しい。入門編としても最適なシリーズといえる。読書の秋、是非親子で一緒に楽しみたいものだ。

参考リンク&画像提供
うごく絵本シリーズ「チルビー」
従来の絵本では表現できなかった臨場感 子供の想像力を広げる「チルビー」