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健康のために求められる「自然食」

安全な食べ物を口にしたい
だから、「自然食」について考えてみた

 「健康ブーム」といわれて久しい昨今。巷では健康補助食品が飛ぶように売れ、リラクゼーション施設は連日たくさんの人たちであふれている。また、「健康な食生活」の追求もとどまることを知らず、有機肥料を使って栽培された「有機食品」、農薬を使わずに栽培された「無農薬農作物」、そして、製造過程で化学合成添加物を使わない「無添加食品」などの「自然食」への関心とニーズは、年々高まってきていると言えるだろう。
 ここではパンや卵、牛乳などといった身近なものをとりあげ、「自然食」とはどういう食品なのかを考えてみたい。いま、スーパーの食品売り場に足を運ぶと「オーガニック」や「有機」、「無添加・無農薬」といった表示をよく目にする。しかし、かつては化学肥料を使用していても、少量の有機肥料を使用すれば「有機食品」として店頭に並ぶこともあり、また、無農薬や無添加という基準も非常に曖昧なものだった。
 そういう状況を改善すべく、農林水産省は、1992年に有機農産物に対するガイドラインをもうけ、また、2001年には罰則規定のある改正JAS法(日本農林規格)をスタートさせた。この改正により、厳しい規格に合格した食品のみが「有機」と表示できるようになり、添加物の表示に関してもより明確になった。欧米並とまでは言えないが、いま日本でも安全な食べ物を選ぶための基準が法的にも整いつつあるのだ。
自然食・無添加・無農薬・有機
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パン・ホシノ天然酵母・自然食

生きた酵母を使用する
「天然酵母パン」の魅力

 まず初めに「天然酵母パン」を紹介しよう。ふっくらと風味豊かなパンをつくるために欠かせないのが酵母と呼ばれる菌だが、その酵母菌が小麦粉の糖分を分解して炭酸ガスをつくり、パン生地を膨らませている。「天然酵母パン」の特徴は、天然にとれた酵母菌の管理の仕方によって、独特の味や香りを作り出すことにあるだろう。
酵母は自然界にたくさん存在する微生物、つまり「生き物」のこと。現在、400〜500種ほどあるといわれ、パン作りに適したどの酵母を選ぶか、また、どういった組み合わせを選ぶかによってパンの味が変わってくる。パン酵母のなかでもホシノ天然酵母は、品質がよく、味が安定しているものの代表とされている。
いま、ふんわりとしたパンを大量生産するために、イーストフードという添加物を多くのメーカーが使っている。これは、イースト(酵母菌)を工場で大量に培養するために与えられる化学肥料のようなものだ。
 天然酵母パンは発酵時間もかかり、温度や湿度の管理も難しいが、添加物を使うことなく自然の力を利用したパンとして、多くの支持を得ている。
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栄養を損なわずに吸収したい
賢い「牛乳」の選び方

 高温で殺菌処理すると、短時間でたくさんの牛乳を殺菌できる。しかし、その代わりに牛乳中のカルシウムやタンパク質が熱変性という変化を起こしてしまうので、体の中で消化吸収がスムーズに行われない。牛乳を飲むとすぐに下痢をする人がいるのは、これと関係があるという説もあるほどだ。
 逆に、「駒ケ岳牛乳」や「東毛酪農牛乳」のように低温殺菌(パスチャライズ)された牛乳は、カルシウムやタンパク質が吸収されやすい状態のまま残り、飲むと母乳のように胃の中で固まることがわかっている。そして、胃液や消化酸素の働きをうけてゆっくりと消化吸収されるというわけだ。だから、牛乳の栄養分を損なわず、十分に吸収できる低温殺菌の方が体にとっては良いのである。
 また、牛乳に大きな圧力をかけ、脂肪の分子を分解して均質化された(ホモジナイズされた)ホモ牛乳も「自然食」という観点からはあまりお薦めできない。ホモジナイズは、牛乳の殺菌作業を効率的に進めるために行われているが、このとき脂肪球のまわりのリン脂質が破壊され、酸化の速度が早くなってしまう。また、牛乳の脂肪球の大きさは、人の母乳の脂肪球とほぼ同じ。だから、本来は消化、吸収の面からもホモジナイズをかける必要はない。
 栄養面を考えても牛乳を選ぶなら、低温殺菌のノンホモ牛乳を選ぶべきだろう。
牛乳・低温殺菌・自然食