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金へのあこがれと錬金術 |
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ゴールデンウィーク・ゴールドコースト・黄金分割・ゴールデン番組…。 「金」という言葉はしばしば極上・完璧という意味を伴って使われています。
有史以来、金は古くからその価値を認められてきました。装飾品としてはもちろんのこと、通貨が現在の変動為替相場に移行する前は、金が国際的な貨幣の基礎として成り立っていたのです。人の金へのあこがれは異常なまでに強く、悲劇さえも起こしてきた歴史があるのです。
金を人工的に産み出すこと、化学的に卑金属から金を精錬すること(錬金術)は不可能と考えられています。しかし上記のような状況を考えれば、当時の多くの学者がそれを志したことも無理からぬことでしょう。もしも錬金術に成功すれば巨万の富を手にすることが出来るのだから。あの運動力学の基礎を築いたニュートンも、実は錬金術師の一人だったと言われています。 錬金術を愚かな試みと一笑するのはたやすいですが、金を作り出すという神の領域に挑戦することで、人間は化学の発見を繰り返してきたのです。
ところで現代では小額の資金で大きな利益を生むことから、原子力やインターネットも錬金術と呼ばれることがあります。しかしライブドアショックのごとく、錬金術には何処か怪しげなイメージが付きまとってしまいます。私たちは金の魔力に振り回されることなく、正義の錬金術師でありたいものです。 |
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