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小さなカフスに隠された 300年にも渡る歴史 |
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伊達男を気取るなら、複数持っておきたいカフリンクス。女性の指輪やネックスレスに相当する、紳士服のオシャレに許された数少ない装飾的なアイテムとして知られているが、実はコレ、もともとは実用から生まれた発明品。
17世紀のヨーロッパのファッションでは、男性の衣服も、ひらひらとした装飾が多く、袖口もまたしかり。王侯貴族の間では、そうした袖口をしっかりと留めるために、必要不可欠なものでした。もちろん、うなるほど金のあった王侯貴族のことですから、金銀宝石が繊細な彫刻とともにあしらわれた、それはそれは豪華なもの。中には博物館級のお宝として、現在も展示されているものも少なくありません。
今日のストイックな正装とダンディズムが普及し始めたのは、19世紀からのこと。装飾的要素は極力省かれ、最後まで許された装身具が“カフリンクス”なのです。 |
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