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アートとしての青白磁、その美の魅力

知ってもらいたい
青白磁への熱き思い

 今回のテーマは青白磁(せいはくじ)。陶芸に興味がない方には、あまり馴染みがない言葉かもしれませんね。でも、勝ち組の皆さんには、ぜひ教養の一つとして知っておいてもらいたいもの。この機会に少し勉強してみましょう。きっといつの日か役に立つことがあるでしょう。では、さっそく参りましょう。

 そもそも青白磁とは、中国で影青(いんちん)と呼ばれているもので、簡単にいうと白い素地に淡い緑青色の釉薬(ゆうやく)をかけて焼いた磁器のことです。白磁の一種ですが、とくに釉薬が文様の溝にたまって青みを帯び美しい水色に見えるのが特徴です。中国では漢末・三国時代(3世紀頃)から本格的に焼造され、宋時代に隆盛期を迎えました。磁器の材料に含まれる鉄の分量の違いから青磁、白磁、青白磁に区別されます。日本では、江戸時代初期に肥前地方(佐賀県)で制作が開始され、以後その技法は京都などに伝わっています。

 現在、日本でも多くの陶芸家が青白磁の魅力に取り憑かれ、その美への追究に一生を捧げています。今回は青白磁というものを通して、様々な人間ドラマをご紹介することになるでしょう。青白磁への熱き心、じっくりとご覧ください。
青白磁
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塚本快示

希代の陶芸家を偲ぶ
人間国宝、塚本快示の技と心

 青白磁といえば、まず初めに1990年に亡くなった土岐市出身の人間国宝、塚本快示を紹介しないわけにはいきません。塚本快示は、陶芸家として長く陶器への造詣を深め、世界陶磁の最高峰といわれる中国白磁(はくじ)、そして青白磁の再現に成功した人です。1973年には重要無形文化財保持者「人間国宝」として認定され、また、美濃焼の模範となる人として、1983年6月には土岐市名誉市民となりました。

 塚本快示の作品は宋窯の古陶磁を拠り所とし、その技術は多くの古陶磁研究家たちを唸らせるものでした。青白磁、白磁などを通して見える緊張感溢れる片切り彫の文様は、塚本快示の作品の大きな特徴となっています。

 現在、塚本快示が残した「匠の技と心」は、教育用画像素材集の中に見ることができます。彼の陶芸への熱き息吹、そしてその研ぎ澄まされた緊張感は、インターネットを通してでもひしひしと感じとれます。一見の価値はあります。人間国宝「塚本快示」の技と心を、是非その目に焼きつけてください。
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青白磁で世界へ
一人の芸術家、深見陶治

 青白磁といえば、陶器の中でも柔らかく繊細なイメージを持たれがちですが、作家の切り口によっては刃のように冷たくシャープな一面も浮かび上がってきます。

 京都出身の深見陶治の作品は、青白磁のもつ深い色合いと、シンプルでシャープなフォルムとを融合させ、見る者へさわやかさと叙情性を訴えてくるものとなっています。作陶歴は30年になりますが、昭和50年代からは現在のような彫刻的作品の制作が活動の中心となってきました。

 弱冠20歳で日展に入選しましたが、運命を決めたのは陶芸家カルロ・ザウリとの出会い。彼の作品に一目で魅了され、彼に会うためにイタリアへ渡ったのです。そして、それがきっかけとなり1985年、36歳という若さでファエンツァ国際陶芸展でグランプリを受賞しました。

 現在、深見陶治の作品は日本はもとより、アメリカ、イタリア、スイス、ドイツ、オーストラリア、アルゼンチンなど、世界の主要都市の美術館で見ることができます。それらの作品は、青白磁を手に、今なお闘い続けている一人の芸術家の生き様そのものであるといえるでしょう。
深見陶治