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オープンカーで颯爽と!

ハイテク時代でも存在意義がある
2シーターオープンカー

現在、自動車のスタンダードは屋根のある自動車だ。初期の自動車は屋根のないもののほうが多かったが、やがて、耐天候性を重視して、屋根のあるものが主流となった。技術の進歩は素晴らしい。ボディの造形は進化し、その流体力学的に進化したボディは高速でも、より安定するようになった。

30年ぐらい前のスーパーカーブーム(読んでいる人には知らない人もいるかも)の頃、スーパーカーと呼ばれたマシンたちは流麗なボディを持ち、一部はF1並の12気筒エンジンを搭載したりして、オーバー280キロの最高速を公称していた。そんなハイテクスポーツカーが登場してきた時代にも、乗用車のエンジンを少しパワーアップした物を使い回し、乗用車より少しチューンした程度の足回りのオールドスタイルなスポーツカーはいくつも存在した。なかでもイギリスではMGがMBミジェット、MGBなどの2シーターFRオープンカーを作り、世界中で親しまれていた。

これらは絶対性能としては、乗用車と比較してもたいして速くはなかった。すべてが高性能化する時代にあって、たいしたスピードも出ないローテクなオープンカーがなぜ生き延びていたのだろう? 答えは「楽しいから」である。なお、現在でもMGは「TF」(価格:309万7500円〜)というライトなオープン2シーターを作っている。
MG TF
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ロードスター

速さは相対的なもの
感覚的に楽しいのがオープンカーだ

技術の進化はスピードを刺激的ではないものに変えてしまった。ある自動車では60キロでもエキサイティングでも、最新技術を投入した自動車では100キロ、150キロ(日本の公道で150キロはだめだが)でもエキサイティングではなくなってしまう。クラシックなオープン2シーターのプアなサスペンションは日常的なスピードのコーナリングでもエキサイティングで、ドライバーに「スポーツ感」を与えてくれたのだ。そして、屋根がないための開放感も素晴らしいし、風はよりスピード感を与えてくれる。スピードなんか出さなくても楽しいのが、オープンスポーツカーなのである。

しかし、歴史あるMGもハイテク化するスポーツカーの流れのなか、1980年にMGBを生産中止にした。約10年の時を経て、このオープン2シータースポーツの流れを再開するのが、1989年に登場し、世界的なスーパーヒットとなったマツダ「ユーノス・ロードスター」(現在名はマツダ・ロードスター)だ。このヒットが多くの世界的なメーカーを呼び覚まし、MGからはMGFが、BMWはZ3を、ホンダからS2000が、ポルシェからはボクスターが発売され、オープン2シーターブームが巻き起こった。マツダ・ロードスターは日本の自動車の歴史のなかでもまれな「世界を動かした1台」なのである。

なぜ、このクルマはそこまで世界に受け入れられたのだろう? それは急進化するハイテク技術のなかで、人間らしさを求める本能のようなものなのではないだろうか?
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ファッション感覚で
気軽にオープンエアを楽しもう

現在の「マツダ・ロードスター」(価格:220万円〜)は3世代目になる。3代目ではエンジンが2リッターとなり、ボディも3ナンバーに大型化されてドライビングの軽快感がやや薄れたのが残念。これは衝突安全性の向上、排ガス規制への対応など社会の要求に応えたもので、1つの時代の流れだ。より気軽に乗れるようになったとも言える。

現在のオープン2シーターでライト感覚で楽しめるのが、フィアットの「バルケッタ」(価格:292万9,500円)だ。バルケッタのボディは小さい。全長3,895(mm)で 全幅1,655(mm)というボディは現在のユーノス・ロードスターより一回り小さく、まさにバルケッタ(イタリア語で「小舟」の意味)だ。駆動方式はFFであり、ユーノスのようなFRではない。エンジンも1.8リッターで130馬力に過ぎないがイタリアンエンジンらしく感覚的に楽しい。ボディカラーはレーシングレッドやブルームイエローなど派手目な色がお勧め。バルケッタはファッション感覚で気軽に楽しめるオープンカーだ。

また、トヨタからは「MR-S」(価格:207万9000円〜)というミッドシップオープンカーが出ている。ミッドシップというマニアックなエンジンレイアウトに加え、ATがシーケンシャルマニュアルというセミATで、クラッチレスでシフトできる。シフトはハンドルのボタンでも行えるので、F1マシン気分を楽しめる。オシャレなオープンカーとしてはBMW「Z4ロードスター」(価格:439万円〜)もお勧め。007気分で街を流せる。
バルケッタ